2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「無邪気だった季節をちょっと引っぱり出してみたんだ」

髪も切ったことだし、ここ最近ちょっと、生まじめな内容が続いてしまったので、息抜きっぽい感じで、できるだけ。 音楽に関してぼくは好きというだけで「深める」ということをしたことがなくて楽器も何ひとつ「触れ」ないし、コードとかもよくわからない。と…

日記による自己批評文として

このブログというか日記を断続的に書き始めて約1年あまり、ここ最近ようやく「感じ」がつかめてきたと思っていて、現実の一応の「写し」である日記から少しだけフィクションに振ること、あるいはできるだけストレートな反応(コメントなど)がしにくい書き方…

親愛なる「小鳥」のS氏と「コンセント」のSさんへの私信――あるいは、雲の上まで

「これは1ディーム硬貨だ。 パンなら一斤、油なら一本分の価値がある……。 だが、ゴゼの追いはぎはこれひとつのために人を殺す」 何度か書き直してこんな書き出しもどうかと思うけど、これは僕がもっとも好きな映画のひとつであるアニメーション『王立宇宙軍…

(うんざりする)日常の構成美

前日から2日間つづけて某市の文化施設のようなところに自習をするために来ていて(しかもほとんど同じ席だ)、たった2日の繰り返しだけれど週末の2日つづけばじゅうぶんで、「これがぼくの日常だったろうか」という錯覚を起こしそうになる。 朝の10時か11時…

世界のディテール、希望の感じ(Long Version)

「世間にあるほとんどのブログは、すぐに読まれるために書かれているけれど、彼の日記は、最初のひとりがいつ現れるかわからない、という状態で書き続けられていたんですよ」 その年の夏に行われた公開対談で作家は言った。それだけではっとしたのだけど、 …

世界のディテール、希望の感じ

「ほとんどのブログはすぐに読まれるために書かれるけれど、彼の日記は、最初の読者がいつ現れるかわからないまま、いつまでも現われないかもしれないという状態で書かれていたんです」 その年の夏に行われた公開対談で、作家は言った。 「それで、彼にその…

うたかたの日々

土曜、日曜、そして今日。ビッグ・イベント「‘08おつかれサマー」&キャンプ&キャンプな3日間、これを書いている今も、音楽、カレーの匂い、ケチャップの甘さ、おしゃべり、川のせせらぎ、焼きうどんの香り、照りつける太陽、テントのなかで背中に感じる河…

はじめて考えるときのように

その日のBGMは帰ってきてからずっと、ピロウズの「白い夏と緑の自転車 赤い髪と黒いギター」。パラパラと本をめくっていて、 「考える」というのはつねに「何かについて考える」ということで、「何か」という対象を持たない考えはない。これはあたり前のこと…

今の自分がこうであることはすべて自分のせいだと思えば、たぶん世界は簡単にまわる

恵理子は完全にピッチャーとして球を投げていた。癖のついていない、きれいなフォームでのびのある速球を彼女は常にまっすぐに投げた。ほっそりした体の恵理子は、じつは確かな骨格と筋肉とを持っていることに、やがて洋介は気づいた。上体と腕の動きに、無…

『そして人生はつづく』

ひとつの「映画」などどこにもなく、そこにはただ様々な要素がそれぞれ互いに無関係なまま投げ出されているだけである、と岡崎は言っているのだ。にも関わらずそこにひとつの「映画」をみるとしたら、それはシンクロニシティという「妄想」によってでしかな…

旅日記が書けなくて

時間からはみ出した時間の経験のなかにしか絵画は存在しない。絵画は、時間を作品内部に構造化することが出来ないことによって、時間の外にある潜在的な塊として、まるで記憶そのものと同じようなあり方で存在することができる。 (古谷利裕『世界へと滲み出…