2015年1月20日

 炬燵の上はプラレールが引かれ、電車が走り、レゴブロックでできた「消防署」やヘリコプター、「工事車両」、仮面ライダードライブ、きのこ、奈良県警と警視庁のパトカーが肩を並べ、JALエアバス機の側にはペットボトルでできた火力発電所
 炬燵の足もとには小さな箱、もとは菓子箱。そのなかには息子の肌のケアに使う塗り薬がいくつかと、綿棒。
 炬燵の向こうには40インチのテレビ。テレビ台のうえには義妹の結婚式のDVDが数枚。テレビ台のなかにはDVDデッキと、その下にプリンター。その脇に、息子のDVDコレクション。「鉄道大百科」という全国の鉄道車両を紹介するシリーズDVD十数本や、キリンジのライブDVDなど。DVDの手前には折り紙やチラシをちぎったような紙切れの束。息子には意味のある「何か」だけど、僕は忘れた。
 テレビの後ろの壁には息子の描いた絵が二枚かかっている。妻いわく、幼稚園のなかでも下手なほうで何を描いたのかわからないくらいのアクションペインティングのような、でもたぶん、本人にはやっぱり「何か」なんだろう。この時期の子供にしか描けない絵で、これ何? と訊くとこれも嬉しいのか恥ずかしいのかわからない表情と口調で、
「ないしょ。」