こうふくなむめいじだい。
さっちゃんのお店へ行く。
夫婦は「今日のおひるごはん」、息子はカレーライス。
さっちゃんの娘さん、いっちゃんがいる。
いっちゃんのお古だというベストを息子にくれる。いっちゃんは子どもっぽく気取った(背伸びした)ところのないスマートな女の子だ。シンプルな装いの男の子にも女の子にも合うネイビーの、ワンポイントの入ったベストだった。
カレーも定食もいつものようにおいしい。付け合わせのいろいろもおいしい。サラダとかおつゆもおいしい。こういうところはなかなかない。ここに来ると幸せだと思える。
カウンターにあるおもちゃやお店の備品(砂時計や付箋紙)を息子がいじり倒す。さっちゃんは快く遊ばせてくれる。
さっちゃんがお店の書棚にある星座の絵本を開いて、
「上が北、下が南なのに、右が西、左が東なん。どうして?」
という。友人とずっと悩んで、出版社に電話して教えてもらったという。ぼくは
「地図は天の上から神様の視点で描くけど、星図は下から人間が見上げているように書いてるってことですよね。」
といった。じっさい見上げてみると上が北で右=西、左=東になるのはすぐにわかる。さっき息子の落書き用にさっちゃんにもらって、息子がもうでたらめな線を書き散らしている白い紙に、天球図を書いてみるとこれはなぜかわからない。
でもその場はそれで困らない。こういう場所がぼくは好きだ。今日は象の話をしそびれたので、また今度したいと思った。そういえばイルカの話もある。