星の林に月の船。

 息子が風邪をひいたために予定していた一泊旅行はひとまず中止して、外出は控えることにした。
 月曜は朝から息子の皮膚科。わたしが順番を取りに車を走らせ、受付簿に名前を書いて帰ってくる。朝食と身支度を済ませて妻と息子が皮膚科に行く。わたしは家で待っているあいだ、懸案とされていた衣装ケースの整理(Tシャツの仕分け。もう着ないのをよけていく。それらは小さく切り刻んで息子のお尻ふきになる。メタリカTシャツやNine Miles Tシャツ、みうらじゅんテングーTシャツなどが引退、お尻ふきとしてTシャツ人生を全うすることになった)。
 月曜の昼食はわたしが残り物のごはんを使った焼きめしと、インスタントの「金ちゃんラーメン」を三人前作る。わたしと妻と義母と息子の四人で食べる。夕方は親子三人で近所を少しだけドライブ。神社に降りて参拝。妻がアブラゼミを捕まえて息子に差し出す。息子はあかんたれで虫が触れないようだ。虫の絵本は大好きなのだが。そういうわたしも今は触れない。セミもだめだ。
 火曜日は朝から息子の病院。鼻水と熱が続くので小児科へ。雨が降りそうということで、洗濯物取り込み要員としてわたしはまたしても留守番。義妹も義父も仕事だし、義母は所用で外出。
 とはいえぼうっとしていてもアレなので(油断するとすぐぼうっとする人間なので)、これも課題であった押し入れ収納ケースに放り込んであった書類の整理と、それを終わると昼食を作ることにした。妻の電話で、ごはんは朝炊いた分があるとのことで、おかずを買ってくるとのこと。ということはわたしは何もしなくてもいいのだが、手持ちぶさたなのもアレなので(油断するとすぐぼうっとする人間なので)、オムライスを作ることにした。使えそうな具はウインナーとピーマン。適当に炒めて少しだけ白だしを入れてなんとなく和風にしてみる。昨日の焼き飯もそれで評判が良かったので。
 作りながら月曜日に録音していたインターFMの「バラカンモーニング」を聴く。これは昨日も昼食を作りながら聴いていたので、二日続けて同じものを聴いて同じことをしていたのだ。休暇を取っても仕事みたいにルーティンをこなすようで、仕事と違って好きでやるルーティンは悪くない。
 リサ・ローレンという人のビートルズ・カヴァーと、河内音頭がよかった。マーク・リボーもCDで聴きたいと思った。ピーター・バラカンってエモーショナルな人だな。怒ると怖そうだ。
 昼から昨日と同じように息子といっしょに昼寝して、夕方から今日は息子と二人でドライブ。適当に走らせていたら、なんとなく足が「救馬渓観音(すくまだにかんのん)」という観音様に向かう。自宅から車で30分というところか。もっとも今のわたしは時速60キロ以下で走る制限速度遵守ドライヴァーなのだが。
 救馬さんの本堂まで行くと、裏手の山で素焼きのかわらけを投げる「かわらけ投げ」がしたくなり、息子を抱っこして登って行くと、予想以上にキツかった。体力のなさを痛感。家に帰って
「救馬さん行ってきたよ。」
 というと予想通り家人に驚いていただけたのでよかった。夕食前には近所のお地蔵さんで餅撒き。わたし、妻、義父で餅40個ゲット。豊作。夜、息子と絵本を見ていると、「ちっちゃい」という言葉を覚えていて面白かった。巨人が勝ったので気分がいい。
 そうそう、ドライブのBGMは自分で作ったプレイリストで、今日のは遠方の知人、TさんにCDRに焼く予定のもので、自分でも意外なサイモン&ガーファンクルがよかった。ハイライトはこれも意外なバンドによる、レゲエチューン。明日は風邪が治ってでかけられるといいな。救馬さんにはお願いしてきたのだが。はてさて。