二百年の孤独。
クリス・コロンバス監督『アンドリューNDR114』をDVDで。職場に新しく来た人から借りました。「ロビン・ウィリアムズがロボット役をやっている。」ということだけで想像できるのは、「ヒューマンなドラマなんだろう。」ということですが、まったくその通りのもの。で、どうだったかというと、よかったです。率直にいって、アシモフの原作はどうだか知らないけどたぶんきちんとした科学的考証で作られているかどうかはわからない、というシロモノだし、なんでアンドリューだけが「人間らしい」ロボット足りえたのか、よくわからないし、ご都合主義的な展開のようにも思えるけど、よかった。
しかし途中何度も、「ここで終わってもいいのに。」と思った。いい映画を観るとだいたい、「どこで終わってもいい。」と思えるのだけど、それとも少し違うかもしれない。「これ以上話が展開しなくてもいいんじゃないか。」「これ以上展開したらここまでの展開が台無しになってしまうんじゃないか。」という感じかな。ストーリー自体は予想というか想像の範囲を超えるものではないし、オーソドックスなハッピーエンドのような形で終わるのだけど、いくらでもストーリーの面白さのために辛辣にしたり殺伐としたりすることもできる展開を、至極穏当なところに落ち着かせているのに好感を持った。ある意味で「たるい」のだけど、例えば昨日テレビでやっていた「ママ友地獄」を描いたドラマ『名前をなくした女神』の、勘違いも甚だしい殺伐としたドラマよりはよっぽどいい。
という比較の話でもないわけだが、殺伐とした不幸とか、それを乗り越えることがドラマだと考えているおばかさんよりは、美しく心地よいものを作る方に与したい。とはいえ二百歳まで生きたロボットの話はこれくらいにして(要するに昨日たまたま見てしまった『名前をなくした女神』(を作った人たち)にものすごく腹が立った、という話なので)、今読んでいる『百年の孤独』の続きに戻ります。あとアシモフの原作も読んでみようかな。リチャード・トンプソン『ドリーム・アティック』は二枚組で、ギター&ボーカルのみのデモ・ヴァージョンのDisc2を聴いていると、良さがわかってきたような気がします。フェアポート・コンベンションは好きなので、やっぱりはまるかも。
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