ウォールデン(森の生活)。

 午前中、図書館でこどものためのお話会。口承のお話あり、読み聞かせあり、紙芝居あり。紙の本のなかには、「持っているだけでうれしい。」と思わせるものがある。わたしには、している「仕事」がいっさいの経済活動に本質的に関係がない、ということを喜ぶ性質がある。著しく話が逸れました。戻します。平出隆『葉書でドナルド・エヴァンスに』、作品社2800円もそのひとつ。なぜ価格をわざわざここにしるすのかはわたしと妻だけがわかるないしょ話。ただし買ったのは荻窪古書店で、たしか700円。その話はまあいいや。それがいいことなのかはわかりません。ここでいう「それ」という指示語はなにを指すのか、というのが国語の試験でよく出ましたね。だいたいああいうのはこの文章とおなじような悪文なのでわかりにくくなっています。わたしは得意でしたけど。国語の(現代文の)試験は勉強しなくても点が取れるから楽だった。「好き」という意味ではない。また話が逸れました。戻す。で、『葉書でドナルド・エヴァンスに』ほんとうに持っているだけで、読んでいなかったので読むことにしました。平出隆の文章は引きこもりとかプータローとか、なにもしていない時期に読むと面白い、という経験則があるのですが、人の親であり三十代であるわたしはもうそんなことはいわずにただ読むのです。わざわざ断るところが、あれですが。