追憶の1995年。
今岡信治(いまおかしんじ)『彗星まち』をDVDで。よく知らずに借りたのですがデビュー作だそうです。1995年。ピンク映画からいろんな才能が出てきたりとかピンク映画のなかにいろんな才能がいたりとか、聞いたことはあっても映画にはあんまり熱心な人間じゃないからあんまり観たことなかったのです。口からものを戻したり、亀が出てきたり死体が出てきたり、人が燃えたりするからちょっと(生理的に)気持ち悪いところもあったのですが、とはいえ露悪的な、というかグロテスクな描写ではないから気持ち悪いのは他に理由があるのかも。だらだらした話なんだけどいまどきのだらだらした感じとは違うとも思った。これが「90年代」ってことなのかな? わたしにとっても90年代は暗かったけど、わたしは90年代がほぼまるごと10代(1978年生まれ)だから、わたしの暗さは世相とは関係なく高校がつまらなかったとか童貞だったとかそういうことが理由だったのではないか? そういうことを思い出したのですがでもこれはやっぱり90年代に20代だった(=90年代に社会に出た)人の映画なんだろうな、と感じた。ピンク映画初心者としては、ピンク映画ってセックスをばんばんしてるだけで、ふつうに映画だなあ、と思いました。お話そのものよりも、なんとなくセックスが始まるようないくつかのシーン(というかこの映画、セックスシーンはだいたいそんな感じ)が好きでした。
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