ウィズアウト・ユー。

 最近のBGMはバッドフィンガー。
 『ひみつの花園』をDVDで。西田尚美がすごくいい。それにかわいい。利重剛もいい。こういう暗いところのない映画は好きです。しかしなぜだか、去年の暮れに観たショーン・ペンの『イントゥ・ザ・ワイルド』を思い出した。正確なことをいうつもりはないけど、構造がおんなじというか。『イントゥ・ザ・ワイルド』は無垢な(ヒッピーみたいな)若者(男)がアラスカでのたれ死にする話だし、『ひみつの花園』は無垢な(お金好きの)若者(女の子)が富士の樹海に5億円拾いにいく話だし、それぞれ悲劇だし喜劇だけど結末はどうでもよくて(とまではいいきれないけど)、それまでの動きというか行動というか道行きというかがまあ全てで、映画なんだなあ(映画ってそういうものなんだなあ)って。
 『ひみつの花園』で、ずっと面白いんだけど、西田尚美を勝手に恋敵にしている女が、水泳の五輪代表候補になるくだりがなんか好きです。おんなじ無鉄砲でもいっぽうの映画は悲劇に終わっていっぽうは喜劇になるのは後者が女の子だからかなあ、と適当な、本当にてきとうなことを考えていました。前者は実話ベースで、後者は完全なフィクションなのにね。でもだいたい当たっている。
 とにかくわたしは脚本の鈴木卓爾の作品は好きというか波長が合う。『私は猫ストーカー』も『のんちゃんのり弁』も『パルコフィクション』もよかったし(どれも最近観た)。もう少し追っかけてみます。映画版『ゲゲゲの女房』も観たかったのだが。