オール・オーヴァー

 メモ1。ロスコ展を見てきた友人との話で、うろ覚えで「抽象表現主義」などと口走ってしまった反省から、コンパクトに美術史をおさらい(以下自分のための覚え書き)。
 印象派から始まる「近代美術」。印象派フォーヴィスムキュビスム―戦前ヨーロッパ20世紀美術(ex.表現主義未来派/ダダ/シュルレアリスム)―戦後アメリカ美術(ex.アクションペインター/抽象表現主義/ネオ・ダダ)―ニューペインティング/ネオ・ジオ/シミュレーショニズム(このあたりからなんかグダグダ)……。
 近代とは=「過去を乗り超え、前へ前へと進むベクトル」。美術史の歴史は表現主義←→形態重視、エロス←→タナトス、パトス←→ロゴスの繰り返し。
 <芸術>モダニズムの終わり=<社会>経済成長の終わり。「二十一世紀になったら、もう景気は回復しない」(橋本治)。「人口が減少する。経済が均衡する。これらは、原因ではなく結果である」(平川克美
 というような文脈は作品個々の質とは関係ないけれど、印象派風の絵を今描いてもしょうがないし、60年代みたいな音楽を今そのままやってもしょうがないし、漱石みたいな小説を今書いてもしょうがない。「すごい小説をコピーしたいなら、そのまま書き写せばいい」。
 このくらい雑にスケッチしておいたほうが、あとで読み返したときにいいだろうと思う。
 メモ2。<「水曜どうでしょう」みたいな小説>を書きたい、というのを思い出す機会があった。「原付ベトナム縦断1800キロ」をまた見直したい。