We Have a Theme Song.

 だいたい年に1曲か2曲、「アンセム!」と思う曲があって、その「アンセム」というのは昔友人たちが使っていた言い方で、英語のanthemというよりまあ「名曲」くらいの意味なのだけれど、その使い方と響きがよくて、それからずっと個人的に(僕なりの使い方で)使っている。
 単に「名曲」でもいいのだけど「アンセム」のスペシャル感を説明するのは難しくて、「アンセム」という言い方にぼくが抱いている「名曲」というのをうまく説明してくれている言葉を、それ自体「アンセム」と言えそうな歌の歌詞からひとつふたつ挙げてみると、

生きてないこともない、活きてないってだけ
(変われない代わりに夢のその隣に名曲は似合ったってだけ)
自分がないこともない、意見がないこともない
(行こう、手の鳴る方へ!名曲から今日も)(希望を叶えようってイタイくらい届いてるわ!)
スーパーカー「FAIRWAY」より)

We have a theme song
空っぽじゃない どんな日も
We have a theme song
聴こえてる 響いている
届いてる
the pillows「We have a theme song」より)

 ということで、先日友人がくれたCD-Rのうち、その日の気分、ということで「08/11/24」と書かれたCDに入っていた歌がもう完全にアンセムで、この2、3日そればっかり聴いている。パフォーマーが誰かわからないけど、女性の声で歌われるこんな歌(中学生のころみたいに、聴き起こしてみる)。

夏夜空の下 都電寝ころび
君と打ち上げ待つ 川べりの花火
休みが明ければ 冬へ駆け足
このまま時間が 止まればいいのに


君とゆうら花火 ぼうっと見ている
覚束ない未来 そうっと忘れる


部活もない放課後 約束のない余生
そんなものにばかり惹かれてしまうのはなぜかな
明日になったらもうみんな変わっていくの
分別よく要領よくやっていくんだろう
志や大義があって褒めてもらえるような
そんなものばかり集められやしないのさ
明日が来るまでせめて楽しくしていたいの
駅が混むからもう少しだらだらしていよう


そして色とりどり 夜空に咲く花
ただ眺めている だけの僕ら
TVさながら スターの生きざま
ただ眺めている だけの僕ら


君とゆうら花火 ぼうっと見ている
覚束ない未来 今だけ忘れる


掟破りの恋愛 あてのない旅人
そういう生き方に憧れたことがあっても
実際は誰かに後れを取るのもなんだから
分別よく要領よくやってるんだろう
志や大義があって褒めてもらえるような
そんなものばかり集められやしないのさ
明日が来るまでせめて楽しくしていたいの
駅が混むからもう少しだらだらさせてよ

 聴き間違っているところもあるかもしれないけど。もう年末だけど、なんだかもう、この歌がぼくのこの一年を照らしてくれていたような気分になっています。これ、誰の歌?

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↓のコメントでターニー氏が教えてくれた、G.RINAさんのオフィシャル・サイトに歌詞が載っていたので、正しい歌詞を載せておきます。聴き間違いも含めて、ぼくにはこう聴こえた、ということで、↑の聴き起こしも残しておきます。(12/22追記)

「白日の花火」


夏夜空の下 土手寝転び
君と打ち上げ 待つ 川縁の花火
休みがあければ 冬へかけあし
このまま時間がとまればいいのに

君と遊覧花火 ぼーっと見ている
おぼつかない未来 そーっと忘れる

部活もない放課後 約束のない逢瀬
そんなものにばかりひかれてしまうの なぜかな
明日になったら もう、みんな変わっていくの
分別良く 要領よく やっていくんだろう

志や大義があって、ほめてもらえるような
そんなものばかり集められやしないのさ
明日がくるまでせめて、楽しくしていたいの
駅が混むから、もう少しだらだらしていよう


そしていろとりどり 夜空に咲く花
ただ眺めているだけの僕ら
TVさながら スターの生き様
ただ眺めているだけの僕ら

君と遊覧花火 ぼーっと見ている
おぼつかない未来 いまだけ忘れる

掟やぶりの恋愛 あてのない旅人
そういう生き方に憧れたことがあっても
実際は、誰かに遅れとるのもなんだから
分別良く 要領よく やっているんだろう

志や大義があってほめてもらえるような
そんなものばかり集められやしないのさ
明日がくるまでせめて、楽しくしていたいの
駅が混むから、もう少しだらだらさせてよ